Enya

私が生まれて初めて買ったCDは、エンヤの『The Celts』の輸入盤。
考えてみると、エンヤには多大なる影響を受けたような気がします。
アイルランドに憧れるようになったのも、元をたどればエンヤがきっかけなんです。

エンヤは1961年5月17日、アイルランドの北西部ドニゴール州グウィドー生まれ。
この地方はゲールタハト、つまり今でもケルトの言葉であるゲール語を使う地域。
エンヤ自身もケルトの血を引いていて、本名はEithne Ni Bhraonain(エンニャ・ニ・
ブレノーン・・・「Ni」は「娘」の意。すなわち「ブレナン家の娘エンヤ」)。
音楽好きの一家に生まれた彼女は、姉モイアをはじめ、叔父や兄たちで構成する
クラナドに参加するも、その音楽性に違和感を感じたらしく短期間で脱退。
やがて、映画『The Frog Price』やBBC放送のドキュメンタリー『幻の民ケルト』の
音楽を担当し、この番組の音楽を集めたアルバム『The Celts』でデビュー。
これがWEAの会長ロブ・ディキンズに評価され、どんなに時間をかけてもいいから、
素晴らしい音楽を作ってもらいたい、と励まされて生まれたのが、メジャーデビュー
アルバム『ウォーターマーク』。このアルバムの先行シングル『オリノコ・フロウ』が
世界各地で大ヒットを記録し、エンヤの名は一気に広まったのでした。

類まれな美声の多重録音によって紡ぎ出される『オリノコ・フロウ』の神秘的な調べ
を初めて聴いたとき、私が受けた衝撃はそりゃもうスゴイものでした。
映画やCMでさかんに使われているので、今でこそすっかり定番になってしまった
感もありますが、その当時は他に比較するものなど何もない、まさに比類なき音楽。
すっかり骨抜き(?)になり、くる日もくる日も繰り返し繰り返し聴いていたものです。

音楽そのものも素敵ですが、エンヤのPVもとっても素敵。
彼女には浮世離れしたイメージがあり、ありえないものが具現化したかのようなPV
は、初めて音楽を聴いたとき以上のインパクトがありました。
特に、実写と油絵が融合した映像が幻想の世界へ誘う『カリビアン・ブルー』のPV
がオススメです。DVDも発売されているので、ぜひぜひご覧あれ。


☆DISCOGRAPHY

  • The Celts 『ケルツ』
  • Watermark 『ウォーターマーク』
  • Shepherd Moons 『シェパード・ムーン』
  • The Memory of Trees 『メモリー・オブ・トゥリーズ』
  • Paint the Sky with Stars 『ペイント・ザ・スカイ〜ベスト・オブ・エンヤ』
  • a day without rain 『ア・デイ・ウィズアウト・レイン』

エンヤの入門編としては『Paint the Sky with Stars』がオススメです。
国内では、上記のアルバム以外にもさまざまな企画盤が発売されていますので、
アルバム未収録の曲も聴きたい、という方はお試しを。

エンヤについてもっと知りたい方は公式サイトをご覧ください。